大学院生 引地奈津子(広島県 23)

 やめてやると思った日も、泣き明かした夜も数知れない――。新型万能細胞「STAP細胞」を開発した理化学研究所の「リケジョ」、小保方晴子さんの言葉に感銘を受けた。大学院で物理を専攻する私には、この言葉の重み、研究成果を出せない時の悔しさが痛いほど分かる。

 電気をためる誘電体の構造物性を放射光を使い研究している。より高機能な材料開発に役立てるのが狙いだ。特殊な光で物質の微細な構造を調べられる「スプリング8」などの放射光施設に泊まり、昼夜を問わず実験。取ったデータを研究室で解析し結論や議論の展開を考える。勉強と違い研究は結果が出るとは限らない。予想に反した結果が出ることもしばしばだ。データの声に耳をすまし論文や学会発表という形に落とし込む。