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05 Mar 2014 01:52

【紙面審ダイジェスト】STAP細胞 「リケジョ」の表現はあえて避けた?

2014年02月21日

 幹事 本紙1日朝刊社会面に<元少年 2審も死刑/石巻3人殺傷 「殺意、強固だった」/仙台高裁判決>という3段見出しの記事が載った。第1段落は「宮城県石巻市で2010年、3人を殺傷したなどとして殺人罪などに問われた無職の元少年(22)の控訴審判決が31日、仙台高裁であった。飯渕進裁判長は『犯行には計画性があり、殺意は強固で確定的だった』と述べ、少年事件の裁判員裁判で初めて死刑とした1審・仙台地裁判決を支持し、元少年の控訴を棄却した。元少年は即日上告した」だった。記事はこのあと▽1審判決の内容▽控訴審での主張▽量刑の理由などが続くが、どんな事件だったのか、判決が認定した内容の記述がない。「3人殺傷」だから死者は1人か2人かどちらかとはいえ、判然としない。おそらく出稿した原稿には認定内容もあったのだろうが、紙面が辛くて削られたのだろうと推測した。

 ただし、それは新聞社の内情を知る者の解釈であり、読者にとっては、結果として欠陥原稿となってしまった。見出しに<石巻3人殺傷>とあるから、この事件はその名で報じられてきたのだろう。しかし、「だから読者は知っているはず」と考えるのなら不親切だ。また、「被害者が1人なら死刑はまずないから、死者2人とわかるだろう」という「常識」は報道する側のものでしかない。

 早版を見ると、やはり認定内容が1段落17行あった。また30日朝刊新総合面掲載のこの裁判の前ぶれ原稿にも<石巻3人殺傷事件>の別項があった。紙面事情で削られることはよくあることだ。現地版でも突発事件があれば載らない可能性はある。とすると、前文は「3人殺傷」というあいまいな表記ではなく、(後述の朝日のように)最低限の情報を盛り込むべきではないか。加えて、控訴審の最大の注目点が量刑なのだから、前文で読者にまずそれを理解してもらうという積極的な意味もある。認定内容を載せ、前文にも明記するのがベストだったろう。仮に認定内容が削られても、前文にあれば最低限の情報は伝わる。

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