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21 Nov 2014 11:38

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【中高生のための国民の憲法講座】第68講 違憲審査制度について考える 西修先生

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【中高生のための国民の憲法講座】
第68講 違憲審査制度について考える 西修先生

具体的事件で判断

 要するに、わが国の裁判制度は、何か具体的な事件が起きて、その事件が法令等に違反したとして訴えられた場合にしか、当該法令等の憲法判断を下さないシステムだというのです。そして実際、わが国の違憲法令審査制は、このように運用されてきています。

 このシステムだと、たとえばある法律に対して、地方裁判所、高等裁判所、および最高裁判所が合憲、違憲のまちまちの判断を下すことになります。また、最高裁判所が憲法判断を下すまでには長い年月がかかり、もし違憲判断が下されるとしたら、長期間にわたって、違憲の法令等が実施されていたことになります。

抽象的違憲審査制

 わが国の違憲法令審査制は、米国に範をとったもので、具体的な事件とのかかわりで判断されることから、具体的違憲審査制といわれます。これに対して、とくに具体的な事件が起きなくても、法令等が制定された段階において所定の手続きが踏まれれば、特別に設けられた憲法裁判所で憲法判断を下す制度は、抽象的違憲審査制といわれます。1920年のオーストリアが最初に取り入れ、現在ではドイツやフランスなど多くの国で採用されています。

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