新しい万能細胞「STAP細胞」を発見した理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダー(30)が、1月28日に開いた記者会見の一問一答は次の通り。

 ――STAP細胞を作るため、細胞に外部から与えるストレスで、酸性の液体を選んだ背景は。

 「実は様々なものを試した。細いガラス管の中に通す物理的ダメージを与えたり、毒素で細胞膜に穴をあけたり、飢餓状態にするために栄養を与えず長期培養したり、ヒートショックを与えたり、思いつく限りの条件を試した。その中でたまたまというか、酸性溶液によるストレスが最も効率が高かった」

 ――なぜ外部から刺激を与えるという方法を思いついたのか。

 「(体の細胞から)小さい細胞を取り出す操作をすると幹細胞が現れるのに、操作しないと見られない。幹細胞を『取り出している』のではなく、操作(という外部からの刺激)によって、『できている』という考えに至った」

 ――STAP細胞にはiPS細胞やES細胞にない分化能があるのはなぜか。

 「推測の域を出ないが、iPS細胞はES細胞をゴールに決めた初期化の試みだ。今回の(STAP細胞の)報告は、細胞自身が勝手に(初期化を)起こすので、どこがゴールかわからない。細胞の意思に任せるところに特徴がある」

 ――STAP細胞は、ES細胞やiPS細胞よりいろいろな組織に分化できる能力が高いのか。

 「分化する能力についてはそう言い切れると思う」

 ――生きている体の中でもSTAP細胞と同じような細胞の「初期化」が起こっているのか。

 「研究を進めているが、生体内ではストレスが加わっても完全な初期化が起きない。大きな変化が起きないように制御されているのではないか」

 ――なぜ細胞はこんな仕組みを持っているのか。

 「単細胞生物にストレスがかかると胞子になったりするように、(多細胞生物である)私たちの細胞も、ストレスがかかると何とかして生き延びようとするメカニズムが働くのではないか。そういうロマンを見ています」

 ――研究のどこが難しかったか。