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21 Nov 2014 11:46

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【中高生のための国民の憲法講座】第72講 条約に違憲の疑いが生じたとき 浜谷英博先生

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【中高生のための国民の憲法講座】
第72講 条約に違憲の疑いが生じたとき 浜谷英博先生

条約を違憲審査の対象にできるか、考えてみましょう

 今回は、日本における条約の違憲審査について考えてみましょう。

 条約は内閣が締結し、事前もしくは事後に国会が承認しますが、担当する国務大臣および各省庁の公務員はもとより、承認する国会議員も憲法尊重擁護義務(憲法99条)を負っています。つまり違憲の条約は、憲法上締結も承認もできないことになっています。

司法審査及ぶか

 しかし場合によっては、締結した条約に違憲の疑いが生じる可能性を否定できません。その際に、裁判所がその条約を司法審査の対象にできるかどうかです。

 先に示した条約優位説では、日本の裁判所の司法審査が及ばないことは明白ですが、憲法優位説をとる場合でも、裁判所が条約内容の憲法適合性を審査できるか否かには諸説があります。

 憲法の優位性を最も強く捉える説は、条約自体を違憲審査の対象として無効とし、条約を実施するための国内法令の全ても無効にできる、とします。

 また条約の地位的特殊性に着目する説は、条約自体を違憲審査の対象とはしないものの、条約を実施するための国内法令の全てを無効として、実質的に条約の国内的効力を否定することができる、とします。

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