Share...
26 Feb 2014 10:24

「単純なミス」? 小保方さん研究画像に疑惑の目


(更新 2014/2/25 16:00)
新しい万能細胞「STAP細胞」を開発したという論文が発表された英科学誌ネイチャー。ネイチャー編集部でも論文の調査を開始したという(撮影/写真部・植田真紗美)

新しい万能細胞「STAP細胞」を開発したという論文が発表された英科学誌ネイチャー。ネイチャー編集部でも論文の調査を開始したという(撮影/写真部・植田真紗美)

 リケジョ旋風から一転、「新型万能細胞」の論文に「不自然」な画像があると、画像の使い回しの疑いが出てきた。共同研究者らは「単純なミス」というが……。

 日本中を沸かせたわずか2週間後にこんな事態に発展するとは、誰も予想していなかっただろう。細胞生物学の歴史を塗り替えると騒がれた新型万能細胞「STAP(スタップ)(刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得)細胞」を開発した理化学研究所のユニットリーダー、小保方(おぼかた)晴子さんの研究成果に疑惑の目が向けられている

 注目を集めているのは、英科学誌ネイチャーに掲載されたSTAP細胞に関する2本の論文と、それらに先立つ2011年の米専門誌の論文。いずれも筆頭著者は小保方さん。ネイチャー論文では、別の状況で撮影されたはずの2枚のマウスの胎盤の写真がそっくり。11年の論文では、多数の実験結果を示す画像の中に、同じものを上下反転させるとそっくりなものがあるなどと指摘された。実験結果の「使い回し」ではないかと疑われたのだ。

 理研は「(2月)13日に外部の研究者から疑義の指摘を受けた」として、関係者の聞き取りを始めるとともに、内外の専門家に調査を依頼。ネイチャー誌も疑惑に対する調査を始めたと発表。11年の論文は、小保方さんの博士論文に引用されており、博士号の審査をした早稲田大学も同18日から、審査が適正だったか調査を始めた。

 小保方さん自身は「調査中のためコメントを控えさせている」(理研広報)と口をつぐんでいる。が、共同研究者らは指摘の一部を認めた。論文共著者の米ハーバード大学チャールズ・バカンティ教授はネイチャー誌の取材に「悪意のないミス」と話し、11年論文の該当画像の削除を米専門誌側に要請したという。博士論文の審査をした小保方さんの当時の指導教官・常田聡教授も早稲田大学広報を通して審査の一部不備を認めコメントした。

「データ管理の重要性を今回改めて痛感した」

 論文共著者の山梨大学の若山照彦教授は朝日新聞の取材にこう答えた。

「同じマウスで角度が違う写真を2回使ってしまい、一方の削除を忘れた単純ミス」

 理研広報は、調査結果は出ていないがと前置きしたうえで、「研究成果そのものは揺るぎないものと確信している」と自信を見せている。

AERA 2014年3月3日号より抜粋

トップにもどる AERA記事一覧


【関連記事】







ランキング