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13 Apr 2014 02:57
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赤血球代替物の非酵素的還元システムに関する研究 (研究課題番号 08680940) 平成8年度~ 9年度 文é

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赤血球代替物の非酵素的還元システムに関する研究
(研究課題番号 08680940)
平成8年度~ 9年度 文部省科学研究費補助金 (基盤研究C)
研究成果報告書
平成ー0年 4月
研究代表者 武岡 真司
(早稲田大学 理工学部)

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6. 研究成果概要
6・ー・ 研究背嚢と目的
ヒ トからヒ トへの同種血輸血は, AーDSや肝炎などのウイルス感染' 血液型-
不適合やGVHD (Gra=Versus H。st Disease) などの抗原感作, それに煩雑で
時間と経費がかかる各種の検査, 血液保存の限界 (4乾, 3週間) など, そのー
問題が指摘されて久しい- しかし, 細心の注意を払っても輸血に関わる事故は
避けられないことは事実であり, 日本よりも輸血体制の整備が不充分である多
くの国では更に深刻な状況にあるといえる. 緊急災害の場合に際し, 何時でも
何処でも血液型に関係なく必要董を即時に安全供給できる人工血液 (血液代替
物) が常備されている救護体制の実現のためには, 酸素輸液 (赤血球代替物)
の開発が重要な優先課題となっている. -
充分翼の酸素を安定に運搬し, 代謝可能な物賛でぁるヘモグロビン(Hb)の利
用系について精力的な開発がなされている- 図ーに示したよぅにHb利用系は二
つに分類され, 一つはHbに修飾を施した非細胞型の単純系で, 分子内架橋
・Hb, 分子間架橋Hb, 髙分子結合Hbに分類され, 一部限定された用途 (脳卒中
治療薬や出血ショック時の蘇生薬など) に関し臨床応用間近にある. もう一つ
は赤血球と類似の構造と機能を目指した細胞型Hb (Hb小胞体 ; Hbv) であ
り, 非細胞型Hbの課題を解決できる系として期待されている-
また, 長鎖アルキルホスフォコリン基を持つ鉄ボルフィ リン誘導体 (リビド
ヘム) は, リン脂質小胞体の二分子膜の疎水場に配向度高く固定でき, 生理条
件下で可逆的に酸素配位が可能な酸素輸液と して機能する(図ー)・ これは工場生
産できる次世代金合成系として既に基礎的な動物試験を終了させている一 ま
た, アルキル鎖長を変化させた亜鉛リビドボルフィ リンは, 脂質層の異なる部
位に配向 して外水相の電子受容体への光電子移動反応が厳密に制御できる系と
して注目されている. '
赤血球ス トローマを除去した精製Hbをそのまま静注した場合, 酸素輸液とし
て機能しない処か逆に有害である- そのためにHbゃへムは血流中から速やかに
排除される生理機構が備わっている. そこで, ー)分子内架橋による2翼体解離
防止,. 腎排泄(腎毒性)抑制と血中滞留時間延長, 2) アロステリック因子の直接
結合による酸素親和度の制御, 3) 分子間架橋による鷹賃浸透圧の低下など, イヒ
学的あるいはrec。mbinant方式によるHbの修飾が行われ, 現在臨床評価が行わ
れている. しかし修飾があるにしても, 血管収縮による血圧の上昇や オキシダ
ントとしてのHb活性など, Hb分子自体に由来する生理作用は依然と して残る
課題である一
赤血球のような細胞型構造に着目したHb小胞体は' 高濃度Hbをリン脂賃二
分子膜で包み込んだ分子集合体系であり, 彙ー産工程やコス ト高などの生産技術
面の解決に問題を残していたが漸く方法論の確立に目途がついたと言える一 細
胞型構造には, ー)活性酸素種の攻撃から隔慎がHbを保護, 2)血管内皮由来の
NoとHbとの作用を隔膜ヵゞ抑澁l, 3) 酸素親和度などの調節因子や還元剤などの
共存が可能, 4)低い腰賃浸透圧, 5)血中滞留時間の延長, などの利点があ

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る.
Hbゃヘムを利用する酸素運搬体に共通の課題は, Hbの酸素結合部位でぁる
ヘムの中心鉄が二価から三価に酸化されることにより, 酸素結合能が失活する
メ ト化である. メ ト化対策を施していないHb小胞体を静脈投与すると, ー0時
間以内に約」 半分がメ ト化する- 他方, 赤血球中ではメ ト化率は常に。,5%に制
御されている- これは赤血球中にぁるNADH一チトクロ一ムb5系ゃNADPH一フ
ラピン系などの還元酵素類, あるいはグルタチオンやアスコルビン酸などの遺
元剤, そして5〇ロやカタラーゼなどの活性素の消去酵素類によって, メ ト体
の還元やメ ト化の抑制が行なわれているからである一 ・
Hb小胞体のメ ト化対策として, 赤血球内に存在している還元酵素系を利用す
る方法は~つの候補と考えられた. しかし赤血球からHbを精製する際, 元酵
素系は失活あるいは除去される. ウイルス不活化を兼ねた加熱処理はHb精製[こ
重要な工程であるが, この際殆どの酵素類は失活する- この還元酵素系を再現
するのは現時点では困難と思われるので,ー定まった種類と奮の還元剤の添加に
より, メ ト体を還元する方法が検討されている.
酸素のない状態でメ ト体をデオキシHbに還元する還元剤は亜二チオン酸ゃァ
スコルビン酸など数多くあるが, 酸素が存在すると殆ど働かないばかりか, 逆
にメ ト化を促進する- これは, 初期の段階では還元されるメ ト体が殆どなく,
しかも通常還元剤の自動酸化速度がHbのメ ト化速度よりも遠いため, 機能を発
現する前に失活し, その際発生する活性酸素がHbのメ ト化を促進するためであ
る- 従って, 還元剤によるメ ト体の還元には, Hbょりも自動酸化速度の遅い還
元剤を使用するか, あるいはある程度メ ト化が進行してから還元剤を添加する
方法が考えられる- しかし, 後者をHb小胞体に適用する場合, 外水相に添加さ
れた還元剤が内水相のHbと接触するのを二分子膜が妨げるので, 二分子膜中に
電子媒体が必要である.
本研究では, リン脂費分子集合を利用 した酸素輸液において, メ ト体の非酵
素的な還元, 特に二分子膜を介した電子伝達系を利用するメ ト体の非酵素的還
元系の実現を目的としている. 更に全合成系であるリ ビドヘム小胞体に中心金
属が亜鉛のリ ビドボルフィ リンを導入し, レーザーフラッシュ照射で発生させ
た光電子がり ビドヘムのメ ト体を還元する機構を実現するために, この基礎知
見を確立する.
~6,2.チオール類を用いた遺元系
一連のチオール化合物, システィ ン(Cys), グルタチォン(GSH), ホモシス
ティ ン(Hcy), アセテルシスティ ン(Acy)をへモグロビン溶液に添加して, メ ト
化速度を測定した (表ー, 図2) . HcyとGSHはメ ト化の抑制効果を示したが,
Cysでは逆にメ ト化の促進が認められ, 無添加のHb溶液系よりも倍の速度を示
したー Acyでは大きな変化を認めなかった' 本系には少なくとも二つの因子が
作用しており, 一つは チオール類によるメ ト体の還元効果, もう一つはチオー
ル類の自動酸化で生じた活性素が逆にHbを酸化させるマイナス効果である-

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窒素雰囲気中でのチオール類によるメ ト体の初期の還元挙動は擬一次反応式で
近似され, 速度定数(k駅)はCys=Hcy>>GSH>Acy の順に小さく, N一エチレンマ
レイ ミ ド法にてチオール類を定ーして求めた自動酸化速度定数(雁門は, Cys>>
Hcy>GSH>Acy の順 に 小 さ か っ た.
S。D, カタラーゼ添加によるメ ト化速度の減少効果は, Cys系が最も顕著で
あり, Hcy系, 無添加系となるにつれ減少したことから, 還元剤の自動酸化か
ら生じた活性酸素がメ ト化率の増大に作用していることがわかった- Hcyゃ
GSHではメ ト体の還元効果がこの自動酸化によるマイナス効果を上回るため,
メ ト化速度を効果的に抑制できたものと思われる- これを, 樓遭"'/k行"と して比
較すると, Acy> Cys> GSH> Hcy となり, Hcyが量も優_れた還元剤と判断され
た- 〝 ー
6.3・ 二分子膜を介したメ トHb還元系の構築 _ " ・
メ ト体が殆ど存在していない初期の段階では還元剤は有効に機能しないの
で, メ ト化率が高くなった段階で還元系を機能させるとの発想から, 還元剤の
後添加系を検討した- しかし, 前述したよう縄こHb小胞体の隔膜は還元剤を透過
させないため, 二分子膜中に電子伝達系を組込み, 外水相に添加 した還元剤に
より-内水相のメ ト体を還元する方法について検討した. 酸化還元電位の考慮
(表2) から外水相に添加する還元剤として, NADH, アスコルピン酸(ASH),
ぁるいはHcyを選択し' また, 疎水性のユビキノ ン(UQ)は二分子膜の電子伝達
系として知られており, 水溶性のメチレンブル-加田は還元体が脂溶性であリ
二分子膜を介する電子媒体と して期待できる.
図3は, メ トイヒ率が45%まで進行したHb小胞体の外水相に還元剤を添加した
後のメ ト化率の推移を, 窒素雰囲気下あるいは大気下で比較した結果である-
窒素雰囲気下, 還元剤を外水相に添加しただけでは全くメ ト化率は変化しない
が, 6“MのUQを二分子膜に導入した系に還元剤を添加した系では30分後にフ
%程度のメ ト化率の低下(Hcy)が認められた・'他方, 6“MのMBを還元剤と共に
添加した系では, 30分でメ ト化率~0%まで完全に還元できた一 大気下では, UQ
系では逆にメ ト化率の増大が認められ, MB系では添加効果は低下したものの
効果的な還元が認められた
二分子膜に導入されたUQは二分子の内側の界面にてメ ト体を還元する
が, この効率が低いため酸素を還元して活性酸素を生じるものと思われる. 水
瀋性のMBは外水相で還元剤により脂溶性の還元体 (MBH) となり, これが二
分子膜の疎水部に浸透して二分子膜の内側の界面でメ ト体を還元, そして内水
相に溶出した水溶性のMBが膜中のMBHと共役した電子媒体とな縄丿, 効率高く
メ ト体を還元する機構が考察された (図4) - - -
せて, 大気下37わで25時間攪拌, メ ト化率が25%となった時点でMB(ーz“M) _
と還元剤を添加するとメ トイヒ率はー0%まで低下, その後還元剤(200“川のみを
5時間毎に添加することにより, メ ト化率をー5時間以上ー0%程度に留めること

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The structure and 「ed。x p。ten=aー 。f reductants-
50
40
30
20
metHb percentage (%)
60
50
40
30
metHb 隅rCen[age (%)
20
Fig- 3
・ MetHb reducti。n 。f Hbv With 45ツ。 metHb by the
Tabーe 2 _
The structure and red。x p。tentiaー 。f reductants. '
M則AsH (6 MW200 =M)
(a)
NADH (2.5mM) (U酬bV)
(b)
ー0 20 30
廿me (min)
additi。n 。f reductants in the 。uter aque。us phase
under (a) anaer。bic c。nditi。n and (b) aer。bic
c。nditi。n- UQ Was inc。rp。rated in the biーayer
membrane at the preparati。n 。f Vesicーes' and MB Was
added With reductan{S'
Figー 4
MetHb reducti。n mechanisms by added reductants
thr。ugh biーayer membrane 。f Hbv under ~幕)
anaer。bic C。nditi。n and (b) aer。bic C。ndーti。n.

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ができた一 従って, Hcyを内包させたHb小胞体を投与し20~30時間経過後アス
コルビン酸などの安全な還元剤を少ーのMBと共に添加することによリメ ト化
率を大きく減少させ, 後はアスコルピン酸 (場合にょっては少ーのMB) の継
続添加 (点滴) のみで, メ ト化率を低値に維持することができるものと期待さ
れる-
MB系の問題は, 二分子膜中のMBHが再酸化されると水溶性のMBとなり, こ
れが内水相のみならず外水相にも溶出して消失する点である. 従って, 化還
元電位が類似した, 水溶性と脂溶性の電子媒体を各々内水相と二分子膜中に導
入して電子のみが伝達される系の構築を検討し, 例えばアスコルビン酸の添加
のみで内水相のメ ト体が遺元されるHb小胞体を現在研究しているー
6~4. 均一溶液中での亜鉛リビドボルフィ リンの光電子移動
リ ビドボルフィ リ ンあるいはリビドヘムは二分子膜中に配向固定させて機能
させるが, 均一溶液での物理的あるいは光物理的な特性を測定し, 置換基の効
果などを明らかにする必要がある- DMSoを溶媒と してアルキル鎖炭素数ー0,
ー8の亜鉛リビドボルフィ リ ン(znLP'。, ZnLP's)ぁるいはメチル置換体
(ZnTpivPP)を溶解させ, そこに酸化還元電位の異なるキノン類を共存させ, 光
励起電子移動を解析した一 図5に測定に用いた亜鉛リ ピドボルフィ リ ン誘導体
の構造を示す- ZnLPの光物理的な特性は, 若干蛍光翼子収率が低下して蛍光
寿命が延長した以外は, ZnTpivPPゃZnTPPとの大きな相違を認めなかつた-
表3あるいは図6にキノン類による消光速度定数および三重項状態からキノン類
へ一電子移動して生じたラジカルの収率, 電子移動速度定数を示す. 電子移動
におけるGibbs自由エネルギー差が小さくなるに連れこれらの値は低下し, 消
光速度に電子移動過程が影響していることが明らかとなった. また, 図6の結
果にMarcus古典理論を適用して置換基の効果(S)をZnTPPとの相対的な比較を
行なったところ(表4), ZnTpivPPでは。'63, ZnLPではァルキル鎖長に関わらず
'0・3ーとなった一 これはボルフィ リ ンを平らな直方体とすると, ZnTpivPPでは
剛直な置換基がある面方向のみの電子移動が抑制され, ZnLPでは溶液中で自
由度の高いアルキル鎖がその立体障害により債ー!面方向からの接近による電子移
動も抑制している様子が推察された.
6・5,二分子膜中での亜鉛リビドボルフィ リンの光電子移動
リ ン脂質二分子模小胞体の膜中に亜鉛リビドボルフィ リン(znLP'」, ZnLP's)
を配向固定させ, 亜鉛ボルフ・イ リ ン部から水相の電子受容体 (メテルビオロゲ
ン, MV2+) への光電子移動挙動を解析した一 小胞体の内水相あるいは外水相に
2。mMのMV遭+を存在させ, ァルキル鎖長の異なるZnLPとアシル鎖長の異なるリ
ン脂賃(DMPC,DPPC,DSPC)を組合せた系(ー/2。。' モル比)について, 光電子
移動速度を閃光分解法にて観測した
まず, リ ン脂質二分子膜中に配向固定した亜鉛リビドボルフィ リ ンの励起三
重垣寿命は, 膜のゲル・液晶相転移温度にて急激に変化し, 液晶相ではゲル相

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の約ー/ー0にまで低下した. このことから亜鉛リ ピドボルフィ リ ンは二分子膜中
に分散配向していることが明らかとなった. znLP'。では, 内外水相のM帆+ヘの
電子移動が認められ, その速度に大きな相違は認められなかった. Zn-LP'sでは
内水相のMV遭*のみ電子移動が生起した・ 更に2=印"を醸厚の異なるリ ン脂賃二
分子膜中に導入すると, 外水相への電子移動はどれも認められず, 内水相への
電子移動は膜厚の薄い系ほど速くなった (図7) ・
これは図8に示した様に, ZnLP'sは二分子膜の債成脂賃ょり も分子長が長 -
く, しかもロッ ド状の分子形であるので, 小胞体の正の曲率を考慮すると二分
子膜の外層にのみ導入され, ボルフィ リ ン環は内膚に位置する” そのため, 二
分子膜が薄くなるほど離 ボルフィ リ ン環と内水相界面までの距離が短くなり,
内水相のMV遭+との電子移動が容易になるものと思われる.ー他方, -ZnLP'gは二分
子膜の内外層の区別なく導入され, 内外水相界面からの距離はznLPのァルキ
ル鎖長にのみ依存して二分子膜の厚さとは無関係となるものと考察される.
アルキル鎖長の異なる亜鉛リピドボルフィ リン(ZnLP。, ZnLP'。)と炭素数6の
アルキルホスフォコリン基をエステル結合させた鉄リビドブロ トボルフィ リン
ー(FeLPP)を脂寶二分子膜中に共存させ, ZnLPからFeLPPヘの光霞子移動反応を
検討した. 先ず, 可視吸収スペク トル, 励起三重項寿命, 蛍光強度測定から,
ZnLPがリ ン脂質二分子膜中に均一分散していることを確認, 次にFeLPP分放
液をリ ン脂賃(DPPC)小胞体分散液中に添加すると, FeLPPが二分子中に取
り込まれて分散配向することを確認した-- ・
リ ン脂責二分子膜中のZnLPとFeLPP間で光励起後' 電子移動反応が生起し
た' 図9に示した様にznLP'。の方がznLPsょり も電子移動が起こりやすいことが
明らかとなった- これは, Zn'LPmの-ボルフィ リ ン環の方がZnLP6のボルフィ リ
ン環より もFeLPPと電子移動が起こりやすい位置関係にあることを示しており
(図ー0), ボルフィ リ ン環間の距離と角度あるいは向きが電子移動に重要である
ことを示唆しており興味深い.
フ・ 研究成果のまとめ
分子集合系を利用するヘモグロピン小胞体やり ビドヘム小胞体の酸素輸送能
力を長時間持続させるために、 非酵素的還元システムに関する研究を行った。
得られた成果を下記にまとめた。
ー) 還元剤を予め共存させる系では、 メ ト化率の低い初期の段階で還元剤は酸
素酸化により失活し、 更に生じた活性酸素が逆にメ ト化を促進する。 そのため
自動酸化速度が低くメ ト体の還元速度が高い_チォ一丿レ類が適しており、 中でも
ホモシスティ ンが最も効果的であった。
2) ある程度メ ト化が進行した段階のHb小胞体に還元剤を作用させる方法で
は、 外水相にNADH, アスコルビン酸などの水溶性還元剤を添加しても二分子 ー

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旗を透過できないため内水相のメ ト体は全く還元されない” 膜中にユビキノ ン
を導入したHb小胞体では、 窒素下において内水相メ ト体の還元が確認された。
しかし、 大気下では却ってメ ト化率が増加する結果となった〟 メチレンブルー
を電子媒体と した系では、 外水相に添加した水溶性還元剤からを介した電子
移動が極めて効率よく起こり、 大気下でも内水相のメ ト体を還元できた。
Hcyと活性酸素の消去酵素を内包させたHb小胞体を用いてメ ト化率が数ー0%進
行後、 アスコルビン酸と少ーのMBと共に継続的に添加することによリメ トイヒ
率をー0%以下に40時間以上保持できることが明らかとなった。
一3)亜鉛リ ビドボルフィ リ ンからの電子受容体への光電子移動過程に関する基礎
知見を得るため、 溶媒に均ー溶解させた場合と二分子膜中に配向固定させた場
合を比較した。 均一系ではアルキル鎖が構築する排除体積が電子受容体の接近
を妨げている様子を定翼的に確認することができた。 二分子膜中ではアルキル
鎖長がマトリックスのリ ン脂質アシル鎖長より も長い系ではむしろ内水相への
電子移動が容易に起こることが明確に示され、 ボルフィ リ ン環の位置と配向、
そして電子移動速度に関する知見が得られた。 ~
以上の成果を受けて、 今後二分子膜の疎水部にリ ビドボルフィ リンを利用した
電子媒体を構築し、 それと共役する水溶性電子媒体を内水相に存在させ、 メ ト
体を外部添加した還元剤から還元する方法を検討する予定である。
8・研究報文 (次頁より)

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C。NSTRUCTー。N 。F ARTーFーCーAL METHEM。GL。BーN
REDUCTー。N SYSTEMS ーN Hb VESーCLES
ABSTRACT
The hem。gー。bin Vesicーe (Hbv) is a red ceーー Substitutc encapsuーating puri轟翼d
c。ncentrated Hb in a ph。sph。ーipid Vesicーe・ ーn 。rder t。 Suppress me吼 f0瞰ti0n f。r me
ー。ng tem maintenance 。f 。xygen transp。廿ing capabiーity 覇= ヅ縄V0, thi。ーs (cysteine, Cys;
h。m。cystcinc, HCy) Were studied as reductants 。f m寡[Hb丁 HCy sh。wed a suppressive
effect 。n metHb f。mati。n, Whiーc Cys adverseーy acceーerates met柵 f。mati。n at the ra鍵
。f twice the Hb S。ーuti。n With。ut 如y reduC‡狐‡S. The suppressi。n 。f CyS-induced mC田b
f。rmati。n by the additi。n 。f Su幀r0Xide dismutase (S。D) 如d Ca【融魍e indicated that'Cys
Was easiーy 。xidized by 。xygen and simuーtane。usーy generated a ーarge 狐0un[ 。f 伽tiVe
。xygens. The rate 。f metHb f。rmati。n was innuenced by P02 and pH. F叫he皿0re, the
reducing Systems (methyーene bーue (MB), N却H 。r 鶴C0rbiC 雌id) Were ad曲d t。 出e 。uter
aque。us phase 。f Hbv' and the 虹【ifiCiaー reducti。n systems c。nstmcted thr。ugh the
biーayer membrme were eV址uated' '
ーNTR。DUCTー。N
L~p。s。me-encapsuーated hem。gー。bin 。r hem。gー。bin vesicーe (Hbv) Which has a
cenuーar stmcture made 。f a ph。sph。ーipid assembーy and encapsuーates a c。ncentrated
hem。gー。bin (Hb) s。ーuti。n (~38g/dL) is c。nsidered' as 。ne candidate f。r red ceーー
Substiーutes [ー-3]' Hbv With excenent phySiC0Che血C軸 p【0penics Was prep鉱ed [4,5], 如d
a 90% bー。。d exchange transfusi。n 。f the Hbv Was canied 。ut t。 evaーuate the ef轟Ciency
。f Hbv [6]【 '
The c。mm。n issue 。f Hb-baSed 。xygen carricrs is the reーativeーy rapid me(Hb
f。rmati。n in the bー。。ds【rcam [7] due t。 the absence 。f metHb reducti。n systems
。riginaーーy present in a red bー。。d ceーー. The systcms incーude NADH-cytmhr。me 孕s'
NADPH-navin, direct reducti。n by gーutathi。nc (GSH) and asc。rbic acid, and active
。xygen scavCngers such aS Super。xide dismutase (S。D) and cataーase. Hb in a fe鷲0uS
State is aut。xidized 【0 a ferric state (metHb) and ー。ses itS 。xygen bin街ng abiーity [8],
H0Wever, the percentage 。f metHb in a 冊C is maint融ned at ーeSS 【h叩 0.5% 。f the t。taー

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