Share...
05 Mar 2014 12:26

STAP細胞:作製手順公表は「簡単さ」の証明になる

毎日新聞 2014年03月05日 21時01分(最終更新 03月05日 21時15分)

スクリーンのSTAP細胞を指さす理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子・研究ユニットリーダー=神戸市中央区で2014年1月28日、川平愛撮影
スクリーンのSTAP細胞を指さす理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの小保方晴子・研究ユニットリーダー=神戸市中央区で2014年1月28日、川平愛撮影

 理化学研究所は5日、新たな万能細胞「STAP細胞(刺激惹起<じゃっき>性多能性獲得細胞)」の詳細な作製手順をホームページなどで公表した。

 STAP細胞を巡って、理化学研究所の研究チームは1月末の発表時、作製手法の簡単さを強調した。だが、実験が再現できたとの報告はなく、論文の一部画像に不自然さが指摘されたことも重なり、STAP細胞の存在自体を疑う声も出ていた。

 科学の世界では、新たに登場した成果は、広く再現されることによって評価が固まる。山中伸弥・京都大教授が作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)も、世界中で再現され、研究が広がった。

 一方、画期的な技術の場合、早々に詳細を公開すれば、激しい研究競争で先行者としての利点を失うきっかけになりかねない。理研がその点も踏まえ、論文発表直後に詳細なノウハウを公表したのは、成果への強い自信を示すとともに、外部の再現実験を促し、「論文の結論は揺るがない」という認識を広めて事態の沈静化を図ろうという意図がうかがえる。

 一方、論文の画像などの不自然さについては、理研と論文を掲載した英科学誌ネイチャーがそれぞれ調査を進めている。理研は「指摘を真摯(しんし)に受け止め、結果が出た時点で速やかに公表する」としているが、理研は公正な調査を進め、研究チームも自ら説明する責任がある。【八田浩輔】

最新写真特集