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19 Jan 2014 17:41

ライフ【中高生のための国民の憲法講座】第2講 「国家=悪」と決めつけぬために 百地章先生+(2/2ページ)(2013.7.13 13:28

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【中高生のための国民の憲法講座】
第2講 「国家=悪」と決めつけぬために 百地章先生

2013.7.13 13:28 (2/2ページ)中高生のための国民の憲法講座
心の奥に宿る美しく愛( いと )おしい国。これは私たちと切っても切り離せないものだ (イラスト 今泉有美子)

心の奥に宿る美しく愛( いと )おしい国。これは私たちと切っても切り離せないものだ (イラスト 今泉有美子)

 ◆社会契約説は正しいか

 皆さんは学校でルソーの「社会契約説」を習ったと思います。自由な個人同士の契約によって国家が成立したとして、国家の成り立ちや正統性を説明する理論です。しかし歴史上、社会契約など存在しませんし、本当に契約によって国家を造ったり解消できるでしょうか。ルソーのいう「国家」とは「政府」のことと考えられ、それなら社会契約説にも一理あります。

 学校で教わることはまずないのですが、実は社会契約説に対する批判から生まれた「国家有機体説」という理論があります。国家とはバラバラな個人の寄せ集めではなく、個の独立と全体の調和が実現する有機的な統一体だとする考えです。さきほど「運命共同体としての国家」について述べましたが、これは国家有機体説の主張に近い。「国家」を正しく認識するため、皆さんに是非、知ってほしい考え方です。

 私たちが国民の憲法を考えるさいもこの両者をきちんと区別するよう心がけました。わが国では「国を守る」と口にしただけで反発を招くような悲劇的な状況があります。しかしそれは「国家」とは何かがわかっていないか、2つの「国家」を意図的に混同し、国家=悪だと切り捨てることに原因があります。

【プロフィル】百地章

 ももち・あきら 京都大学大学院法学研究科修士課程修了。愛媛大学教授を経て現在、日本大学法学部教授。国士舘大学大学院客員教授。専門は憲法学。法学博士。産経新聞「国民の憲法」起草委員。著書に『憲法の常識 常識の憲法』『憲法と日本の再生』『「人権擁護法」と言論の危機』『外国人参政権問題Q&A』など。66歳。

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