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21 Nov 2014 11:39

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【中高生のための国民の憲法講座】第69講 西修先生  憲法に必要な「地方創生」の視点

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【中高生のための国民の憲法講座】
第69講 西修先生  憲法に必要な「地方創生」の視点

「地方創生」の観点から憲法について考えてみましょう

 「地方創生」に関する法案が国会で審議されています。「地方創生」とは、一言でいえば、人口の急減と超高齢化社会によって衰退化しつつある地方をよみがえらせ、生き生きとした地域社会を創ろうというものです。

 この目標を達成するため、安倍晋三内閣は、(1)若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現、(2)「東京一極集中」への歯止め、(3)地域の特性に即した地域的課題の解決-の3つの視点から取り組むことをめざしています。しかし、もっと根源的な対応が必要のように感じられます。

◆制度上の課題

 歴代政府は、地方活性化のための方策を何度も試みてきました。けれども、十分な成果をあげてきませんでした。その大きな原因は、制度の基本的な変更と真剣に向き合ってこなかったからです。現行制度上、権限、財源、人間(人材)のサンゲンが中央に集中しています。これらのサンゲンを大幅に地方に移さなければ、真に自立的な「分権型社会」は実現しません。

 制度そのものを見直すには、基本法たる憲法に目を向ける必要があります。憲法は、第8章に「地方自治」という表題を設け、地方公共団体の組織や運営は「地方自治の本旨」に基づくこと(92条)、地方公共団体に議会を設置すること、長や議員などは住民の直選選挙によること(93条)、法律の範囲内で条例の制定権などがあること(94条)、一つの地方公共団体のみに適用される特別法は、国会で定める前にその住民の意思を問うこと(95条)、という規定を配しています。このうち、とくに「地方自治の本旨」とは何か、文言からだけでは、とても理解することはできません。

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