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29 Sep 2014 10:44

日韓交流:「ジャズライブでつながり深めたい」 北九州

毎日新聞 2014年09月20日 11時02分(最終更新 09月20日 11時36分)

日韓交流ライブを企画した小川さん(前列左)と公演に臨む井島さん(同右)、バンドメンバーの上野さん(後列左)、出口さん(同中央)=北九州市小倉北区紺屋町のギャラリー環で、田中韻撮影
日韓交流ライブを企画した小川さん(前列左)と公演に臨む井島さん(同右)、バンドメンバーの上野さん(後列左)、出口さん(同中央)=北九州市小倉北区紺屋町のギャラリー環で、田中韻撮影

 北九州市を拠点に活動するジャズバンドが20日夜、韓国・ソウルのライブハウスで韓国人ギタリストもまじえた交流ライブをする。民間による文化交流を深めようと同市小倉北区の写真家、小川裕司さん(60)が設立した「日本−韓国リバーリンク・プロジェクト」が企画した。小川さんは「韓流ドラマの流行で蜜月期もあった日韓の文化交流が政治問題で冷え込んでいる。音楽を通して再び日韓のつながりを深めたい」と話している。

 小川さんは海運会社の駐在員として2005年から3年間、ソウルに赴任した。言葉がうまく話せなくても、文化や生活を親身に教えてくれた韓国の人々の優しさに触れ、06年にはソウルの街を撮影した写真を添えたエッセーを出版した。

 だがその後、国内ではヘイトスピーチや「嫌韓」との表現が飛び交うほど関係は冷え込んだ。「日本の中でもアジアに近い北九州から日韓関係をよくするアクションを起こせないか」。小川さんは友人と相談し、4月、韓国の現地スタッフを含め4人で「リバーリンク・プロジェクト」を作った。プロジェクト名は、ともに深刻な水質汚染を克服した北九州市の紫川、ソウルの清渓川(チョンゲチョン)にちなんだ。

 最初のイベントとして企画したのが今回のジャズライブだ。出演するのは「井島正雄トリオ」で、ジャズベーシストの井島正雄さん(64)、ピアニストの上野香織さん(32)、ドラマーの出口成信さん(54)のメンバーと共に、ソウルの韓国人ギタリストも加わる。井島さんは「音楽に言葉や政治の壁は存在しない。国境や世代を超えて韓国の人たちと交流を深めたい」と期待を寄せる。

 小川さんは今後、音楽だけでなく、絵やダンスなどさまざまな分野の人と一緒に交流の輪を広げていくつもりだ。「国の交流が難しい時こそ、草の根交流の意味がある。日韓の新たな文化の水流を生み出したい」と話している。【田中韻】

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