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26 Apr 2014 13:17

ライフ【中高生のための国民の憲法講座 第42講】「公共の福祉」めぐる混乱解消を 百地章先生+(2/3ページ)(2014.4.19 13:00

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【中高生のための国民の憲法講座 第42講】
「公共の福祉」めぐる混乱解消を 百地章先生

2014.4.19 13:00 (2/3ページ)
「公共の福祉」をめぐる問題について考えてみましょう

「公共の福祉」をめぐる問題について考えてみましょう

 

宮沢憲法学の問題点

 戦後、わが国の憲法学を支配してきたのは、東大の宮沢俊義教授でした。宮沢教授は「公共の福祉」を、「人権相互のあいだの矛盾・衝突を調整する原理」としています。これが憲法学界では通説的な地位を占めてきました。この説は、個人を超える国家的・公的利益を否定するところに特徴があります。つまり、人権をもって最高のものとし、国家そのものすら人権に奉仕するために存在すると主張してきました。

 もちろん、最高裁はもっと常識的な立場を採っています。例えば、集会の自由について、最高裁は「公共の安寧の保持」を理由に、デモ行進の事前規制(届出)を合憲としています(東京都公安条例事件)。

 また、最高裁がわいせつ文書の規制について、「最小限度の性道徳の維持のため」許されるとした(チャタレイ事件)のも、単なる人権相互衝突の調整とはいえません。

 国際人権規約でも、表現の自由が「他の者の権利又は信用の尊重」のためだけでなく、「国の安全、公の秩序又は公衆の健康若しくは道徳の保護」のために制限されうることを認めています(B規約19条3項)。

 宮沢憲法学の問題点は、国家論の欠如です。教授にとって、国家とは「権力機構」つまり政府のことにすぎず、「国民共同体としての国家」という視点は見当たりません。だから、宮沢教授は人権を最高とし、「個人をこえる国家的利益」や「公益」を否定したわけです。

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